さて、このシリーズもいよいよラストです。
(前回の記事はこちら)
TOEFLのライティング問題は、
「人間による採点」と、「e-raterというプログラムによる採点」の組み合わせにより判定されます。
Lexical Complexity
これは、簡単に言うと、ハイレベルな語彙も使えているかが問われます。
たとえば、「とても」というときに、常にveryしか使えないのでは少し寂しいですよね。
hugelyやextremely、remarkablyの他にもtremendouslyやvastlyなど、
「とても」といっても多くの候補があります。
もちろん、名詞でも動詞でも同じことで、
e-raterは、そうしたエッセイ中のボキャブラリー(語彙)のレベルを判定します。
なお、面白いのは、文全体における単語の文字数の平均値を出して、
これも語彙が洗練されているかの指標に使っているらしいということです。
・・・ということを書くと、
「とにかく難しそうで文字数の長い単語を丸暗記して書いてしまえ」という人もいそうですが…
現在、そういう「暗記した言葉を、文脈に関係なくそのまま書く」ようなやり方に対してはかなり神経質になっているようなので、このアプローチは少し危険でしょう。
・・・と、ここまで書いてきて、注意が必要なのは、
今までに紹介してきた評価ポイントは、全て「1つの指標に過ぎない」ということです。
実際、これまでに挙げてきた項目を全て気にしながら時間内にエッセイを書き切ることはほぼ不可能だし、その結果できあがったエッセイの質が高いとも限りません。
ですから、今までに知った内容は、エッセイを書きながら迷ったときに少し思い出す程度で大丈夫だろうと思います。
たとえば、文を書いている途中に、「あ、この要素も書き加えたい」となったとき、
そのまま同じ文のなかに続けて書くのか、それとも一旦ピリオドで区切ってから書くのか?
もしその文が長くなりすぎそうなのであれば、ピリオドで一文を終わらせて、
次の文で情報を付け加えた方がいいかもしれません。
あるいは、「なんかAndばっかり使ってるなー」という気がしてきたら、
次の文は「Furthermore,」や「As a result,」なども使って書き始めてみる。
これらは、e-raterは何をみているのか? 2 で紹介したスタイル(Style)に関する事項です。
このように、ちょっとしたときの判断基準として思い出すぐらいが丁度いいのではないかと思います。
そしてもう1つ。このプログラムを開発している人たちは、
良いエッセイを書けば、それがそのままe-raterによる高い評価につながるようにする
ことを当然目標にして、日々e-raterを進化させているはずです。
決して「e-raterマニアが、攻略法を使って高評価を得る」ことを目標にはしていないでしょう。
実際、上に書いたような「長すぎる一文は避ける」や「同じような接続詞ばかり使わない」というのは、
人間の読み手に対して文章を書くときにも自然と気をつける項目ですよね。
というわけで、
これだけe-raterのことを紹介してきておいて何ですが、
殊更にe-rater対策ということを考えるのではなく、
アカデミックな文章を書くための基礎的な力を確実に身につけることが、
そのままTOEFLで高評価を得ることにつながっていく
と王道なことも書いておきます…。
e-raterは、スペルミスや長すぎる一文といったマイナス項目だけでなく、
Positive featuresといって、答案エッセイのプラス面も評価できるように改良されるなど、
今なお進化を続けているシステムです。
今後、TOEFL受験者のライティングの実力が、
(変にe-rater向けの技など駆使しなくとも)正当に判定されるよう
更なる進化を遂げることを祈っています。
(※本記事は、ETSが公表している資料をもとにe-raterの評価項目等を推定して書いているものであり、現在のTOEFL(iBT)試験において同じアルゴリズムを用いて採点されていることを保証するものではありません。)
たとえば、「とても」というときに、常にveryしか使えないのでは少し寂しいですよね。
hugelyやextremely、remarkablyの他にもtremendouslyやvastlyなど、
「とても」といっても多くの候補があります。
もちろん、名詞でも動詞でも同じことで、
e-raterは、そうしたエッセイ中のボキャブラリー(語彙)のレベルを判定します。
なお、面白いのは、文全体における単語の文字数の平均値を出して、
これも語彙が洗練されているかの指標に使っているらしいということです。
・・・ということを書くと、
「とにかく難しそうで文字数の長い単語を丸暗記して書いてしまえ」という人もいそうですが…
現在、そういう「暗記した言葉を、文脈に関係なくそのまま書く」ようなやり方に対してはかなり神経質になっているようなので、このアプローチは少し危険でしょう。
・・・と、ここまで書いてきて、注意が必要なのは、
今までに紹介してきた評価ポイントは、全て「1つの指標に過ぎない」ということです。
実際、これまでに挙げてきた項目を全て気にしながら時間内にエッセイを書き切ることはほぼ不可能だし、その結果できあがったエッセイの質が高いとも限りません。
ですから、今までに知った内容は、エッセイを書きながら迷ったときに少し思い出す程度で大丈夫だろうと思います。
たとえば、文を書いている途中に、「あ、この要素も書き加えたい」となったとき、
そのまま同じ文のなかに続けて書くのか、それとも一旦ピリオドで区切ってから書くのか?
もしその文が長くなりすぎそうなのであれば、ピリオドで一文を終わらせて、
次の文で情報を付け加えた方がいいかもしれません。
あるいは、「なんかAndばっかり使ってるなー」という気がしてきたら、
次の文は「Furthermore,」や「As a result,」なども使って書き始めてみる。
これらは、e-raterは何をみているのか? 2 で紹介したスタイル(Style)に関する事項です。
このように、ちょっとしたときの判断基準として思い出すぐらいが丁度いいのではないかと思います。
そしてもう1つ。このプログラムを開発している人たちは、
良いエッセイを書けば、それがそのままe-raterによる高い評価につながるようにする
ことを当然目標にして、日々e-raterを進化させているはずです。
決して「e-raterマニアが、攻略法を使って高評価を得る」ことを目標にはしていないでしょう。
実際、上に書いたような「長すぎる一文は避ける」や「同じような接続詞ばかり使わない」というのは、
人間の読み手に対して文章を書くときにも自然と気をつける項目ですよね。
というわけで、
これだけe-raterのことを紹介してきておいて何ですが、
殊更にe-rater対策ということを考えるのではなく、
アカデミックな文章を書くための基礎的な力を確実に身につけることが、
そのままTOEFLで高評価を得ることにつながっていく
と王道なことも書いておきます…。
e-raterは、スペルミスや長すぎる一文といったマイナス項目だけでなく、
Positive featuresといって、答案エッセイのプラス面も評価できるように改良されるなど、
今なお進化を続けているシステムです。
今後、TOEFL受験者のライティングの実力が、
(変にe-rater向けの技など駆使しなくとも)正当に判定されるよう
更なる進化を遂げることを祈っています。
(※本記事は、ETSが公表している資料をもとにe-raterの評価項目等を推定して書いているものであり、現在のTOEFL(iBT)試験において同じアルゴリズムを用いて採点されていることを保証するものではありません。)